正しい食事の原則

誤った食事は現代人の心と体を蝕んでいます。

それが原因となって凶暴な犯罪の多発や自己中心的な人の増加、あらゆる病、そして現代人の顔かたちの変化となって現れているのです。

これらを根本的に修正する方法は、そこに共通する元凶、つまりアメリカナイズされた食生活を「正しい食事」に改めるしかありません。

では正しい食事とはどんなものか。そのポイントとなる要点を以下にまとめてみました。

ちなみに、これらは基本的に温帯地方に住む人々を対象にしたものです。

また、人間には活動量や性別、年齢や個人差がありますので、それには食物の種類や内容、調理法を調整する必要があります。

1. 主食と副食の意味や関係を理解し、両者を明確に分けて食すること。つまり、穀物を主食とし、食事料の約半分はこの主食で確保する。その不足分を補うものが副食であるが、副食におちても植物性食品を主とし、動物製食品を従として食すること。

2. 農薬を使用していないオーガニックな(有機農法による)食材であること。農薬には残留問題もさることながら、食材のミネラル分を激減させる。また、遺伝子組み換えした食材は使わない。

3. 食材は精白したりせず、自然のままのものを食べること。ことに穀類は粒全体を食する。穀類を精白すると、ミネラル分をはじめ、タンパク質、ビタミン類の多くが失われてしまう。パンもまた精白した材料を使ったものは避けた方がよい。パンはベークによって陽性が強くなるから、硬くベークする事はなるべく避ける。

4. 食材(ことに野菜類)と調味料は季節にあったものにする。つまり、野菜類は原則として塩または塩を含む調味料を用いて加熱調理する。また、調理法は、日本の気候風土になじみ、かつ長い歴史を経て伝えられ、安全性が確認されている伝統的な食文化・食習慣に則る。料理の際には原則として、皮をむかない(タケノコ、玉ねぎは除く)で、ヒゲ根も利用する。ゆでこぼしやアク抜きをしない。

5. 動物性食品は多い時でも食事量の15%以内にとどめなければならない。また、必ず多量の野菜と共に、シイタケ、ネギ、大根おろし、わさび、生姜などを添えて食べる。

6. タンパク質は、動物性食品からの摂取を減らし、植物性食品から摂る様にする。

7. 脂肪の摂取量を減らす事。脂肪分を摂る場合でも、コレステロールの多い動物性脂肪や卵は極力減らし、植物性の脂質(豆類、ごま油や菜種油など)に替える。

8. 甘味を摂る場合は、単糖類や複糖類(精白された砂糖やチョコレート、ハチミツなど)からではなく、多糖類(穀物やカボチャ、タマネギなど、よく噛めば甘くなる食材)から摂ること。米や麦から作ったアメ、甘酒、甘栗、干し柿、干し芋なども、甘味の摂取に適した食材である。

9. 調味用の塩はミネラル分の豊富な無精製の自然塩を使うこと。ただし、その使用量は、味噌や醤油、ごま塩、梅干しなども含めて、1日3〜6グラム(最大8グラムまで)とする。ニガリ分の多い原塩(海水を蒸発させただけの塩)は日常食には用いない。出汁についても、植物性食品(昆布などの海藻や椎茸など)から作り、動物性食品(カツオ節、煮干しなど)からの出汁は極力控える。化学調味料や合成酢などは用いない。

10. ビタミン類やミネラルなどの微量栄養素は、サプリメント(栄養補助剤)からではなく、できる限り食材に含まれている自然な形で摂取する。

11. 調理用の水や飲料水は、地中で自然に濾過された天然水(湧水、井戸水)が良い。水道水を使う場合は、浄水器を通すなどして自然でクリーンな水に近づけてから使用または飲用し、適量市販のミネラルウォーターを利用する。またジュースは、その地方で取れた果実や同じ気候圏で生育する草木植物から作る。

12. 普段飲む湯茶は、刺激の少ない番茶や茎茶にする。ハーブティー(ミント系の茶)は刺激が強いため、あくまでときどきの嗜好品にとどめる。なお、季節や好みに応じて玄米茶や麦茶などを飲んでも良い。正しい動物性食品や脂肪の多い食品、塩気の強い食品をしばしば摂っている場合には、無農薬の緑茶などで中和をする。

13. アルコール類は刺激が強いため、ことに動物性食品(魚も含む)や塩分を多く摂る人はストレスの解消や健康の増進など、必要に応じて少量飲むようにする。

14. 食材は加熱調理するのが望ましいが、時々であればサラダや生野菜を食べても良い。漬物は毎日適量とる。

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A Basic Guideline For The Macrobiotic Diet

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